お米の栽培スタート直前。今年も世界ランキング上位を目指して――
この写真、何だかわかりますか? これ、お米なんです。これは、福島県相馬市の米農家・佐藤徹広さんのお米。佐藤さんは、直播(ちょくは)という栽培方法を採用しています。直播は、種もみを直接田んぼに播(ま)いて、田んぼでイチから稲を育てる手法のこと。ただ、種もみをそのまま播いてしまうと、鳥に食べられてしまったり、軽くて浮いてきてしまったりするため、鉄の粉で周囲をコーティングするのです。それで写真のように、お米が真っ黒になるのですね。
真っ黒いお米は、鉄でコーティングされているため、酸化が始まります。そうすると酸化熱が発生し、種もみが焼けてしまいます。これを避けるために、上の写真のようにコーティングしたお米を薄く広げて熱を発散する必要があるのです。酸化が終わると、コーティング部分が黒から赤褐色に変化します。この状態になればコーティングは完了。田んぼに播くことができるようになります。
・種もみに鉄コーティングを施す佐藤徹広さん。とてもお米農家の作業には見えませんね(笑)
・作業は奥さんと一緒に
・酸化が進んだお米。この状態になると播くことが可能に
さて、この写真は4月の中旬に撮影したものなのですが、コーティングがスタートしたということは、今年もお米の栽培が始まるということです。
このブログでも度々紹介しておりますが、素敵なことなので何回も(笑)。佐藤徹広さんのコシヒカリは、美味しい新米を決める国際大会「米・食味分析鑑定コンクール」で2013年に金賞を受賞しました。約4,000点のお米の中からわずか17点しか選ばれない最高賞です。2014年は、惜しくも金賞を逃したものの、約4,300点の中の23点が獲得できる特別優秀賞を獲得。2年連続の快挙となりました。
経験や勘だけに頼らず、毎年栽培ノートを作成し、美味しい米作りをデータ化している佐藤さん。今年も、美味しいお米を育ててくれることでしょう。期待しています!
新米の栽培はこれからスタートですが、昨年栽培された佐藤さんのお米は、コシヒカリの特別栽培米を除いて現在もお取り寄せ可能です。佐藤さんのお米は、相馬本家の中でも、コンスタントにご注文いただいている人気商品です。品種は、コシヒカリ、ヒトメボレ、そして福島県が15年の歳月をかけて開発した新ブランド天のつぶの3種類。ふっくら美味しい、相馬の自慢のお米を、ぜひご賞味ください。
最後に、嬉しいご報告を! 先日、相馬本家スタッフは、千葉県の流山産業博というイベントにて相馬市の特産を販売してきたのですが、そこで佐藤さんのお米をご購入されたお客様が、佐藤さんにお電話をくださったそうです。「美味しかったからまた購入したい」とおっしゃっていただいたようで、佐藤さんから教えていただきました。佐藤さんは、「わざわざ電話で美味しいって言ってくれて、嬉しいよ」と。運営に携わる人間としても嬉しいです。
ありがとうございました!