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【今野海産】「良いものを安く」を信条に、全国の海産物を吟味して販売

2014.11.13 カテゴリブログ,今野海産

相馬市の日下石にある今野海産の佐竹真理子さんと、佐竹秀一さん

 

今野海産は海産物をメインに扱う問屋・メーカーです。以前紹介した精肉店・ニイツマフーズのほど近く、国道6号線沿いの日下石(にっけし)という地区に販売店兼製造工場を構えています。昭和32年の創業以来、焼き海苔、青のり、わかめ、昆布といった海産物やこれらの加工品などを幅広く販売しています。代表取締役の佐竹真理子さんと、旦那様で取締役の佐竹秀一さんにお話をうかがいました。

 

お客様と向き合う販売形式に注力

真理子さん:うちは「良いものを安く」という信条でやっていますので、まずは良いものを探すという姿勢は忘れないようにしています。旅行に行った際なども「何かないか」と気にしたり(笑)。ここは6号線沿いという立地上、帰り際にお土産を買いに立ち寄られるお客様が比較的多いんです。良いものだけを扱っていれば、そういう方々が自然とリピーターになってくださったりするんです。逆に良いものを扱っていないと、続かないですよね。こういう店は。

 

相馬市日下石にある今野海産の代表取締役・佐竹真理子さん

 

秀一さん:南相馬市に円明院というお寺があるのですが、そこがパワースポットらしいのですね。知らなかったのですが(笑)。そこを巡るツアーがあって、そのツアーのお土産処に、ここを組み込んでいただいているんです。お客さんの中にはリピーターもいて、顔なじみになった方もいるんですよ。

 

相馬市日下石にある今野海産の取締役・佐竹秀一さん

 

旅行会社との提携を始めたのは2012年のことですが、このほかにも直売所での販売など、震災前後あたりから対面販売に力を入れるようになったと言います。

 

真理子さん:うちの商品は(素材を生かした商品であるため)他と似通っているんですね(笑)。それもあってお客さんと向き合って物を販売するという形に力を入れています。もちろん、地元のお客さんを大切にしたいという想いもあります。あとは、冠婚葬祭用の商品カタログにも出品しているのですが、そちらのお取引が多いですね。時代のニーズに対応できるようセット商品の内容を変えたり、努力しています。

 

余計なものを抑えた、昔ながらの青のりの佃煮

今野海産のオリジナル商品のひとつに青のりの佃煮があります。これは、昔ながらの製法にこだわった手づくりの佃煮。「工場の中、見てみますか?」と真理子さんに案内された部屋には年季を感じる金属製の釡と木べらが。この釡を使い、現在も人の手で佃煮を作っているのだそうです。

 

相馬市日下石の今野海産の加工場

相馬市日下石にある今野海産の加工場

 

真理子さん:私の父が機械が好きでして(笑)。こういう佃煮を炊く機械だけではなく、焼き海苔の機械もあるのですが、それを使って自分で作っていたんです。震災前は相馬の青のりを使っていましたが、現在は規制がかかっているため三重県の青のりを仕入れて使っています。実は震災前、相馬の青のりは質が高いという評価をいただき、三重に青のりを出荷していたんですね。で、現在は相馬で青のりが採れないので、逆に三重から仕入れるようになったんです。ラベルにもそのことを分かりやすく記載しています。震災後、お客さんは産地にとても敏感になって……。はっきり三重県産と書いた方が安心して購入してくださるんです。

 

青のりの産地は変わったものの、製法は同じ。今野海産のこだわりはそのまま生きています。

 

真理子さん:若干の保存料を使ってはいるものの、添加物は極力使わないようにしています。着色料も使っていません。それと、完全なペースト状ではなく、海苔の繊維を程よく残すように気を付けています。余計なものを加えないようにしているので封を開けた時の香りもいいんですよ。

 

昔ながらの製法で手作りする青のりの佃煮

 

現在もこの釡に人が立ち、先代の教えを守りながら丁寧に佃煮を炊いていると思うと、なんだかほっこりしてしまいます。

 

対面販売に力を入れるようになり、売上も震災後に比べて安定してきたという佐竹さんご夫妻ですが、ここ数年はとても忙しなかったそうです。

 

真理子さん:うちはもともと父が運営していたんですね。ですが、数年前に亡くなり、私が後を継いだんです。それで、バタバタとしながらですが、何とか続けてこれて。これまではあくまで父の手伝いという形での関わり方でしたので。私はもともと看護師でしたし。

 

秀一さん:私は郵便局に勤めていたんです(笑)。

 

真理子さん:そうなんです。主人もこっち(会社)に入ってくれて、二人で仕事を覚えながら頑張っています(笑)。

 

様々な困難を抱えながらも、「良いものを安く」というモットーを忘れず、今野海産のみなさんは日々「良いもの」を仕入れ、作り、販売しています。お近くにお越しの際はぜひ実店舗にもお立ち寄りください。看板犬のハナくんも皆さまのご来店をお待ちしていいます。

 

今野海産の看板犬・ハナくん

 

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有限会社今野海産
住所:福島県相馬市日下石字一北田311-4
電話:0244-35-2673